アシアナ航空 Asiana Airlines OZ745便 仁川ICN-香港HKG ビジネスクラス搭乗記後編 A380-800
ファーストクラスの見学
前回からの引き続きです。
今回は、ソウル仁川ー香港間をアシアナ航空のA380-800型機のビジネスクラスで移動してみました。ビジネスクラスでの座席周りの情報は前回の記事に書いております。
まずは1階前方キャビンにある、ファーストクラスの見学からスタートです。
座席はB777-200ER型機(更新分)にあるものと、そう大差はありません。
もしかした向こうのほうが新しい分、快適かもしれませんね。
ANAのファーストクラスの窓側の日よけを取っ払ったような感じです。
モニターまでは結構遠目です。
衣類の収納や、オットマン下に荷物が入れらる点などは、変わりありません。
10席ほどあります。こちらへの着席は、有償ビジネスクラスの運賃でかつアシアナ航空の上級会員が優先されます。B777-200ER型機ではそういう運用はしていなかったので、この機材ならではの運用かと思います。
アメニティ類やミールは全く一緒ですが、サービス方針はファーストクラスに準じているので、こちらに座れるチャンスがあればお得です。
機内食
今回は洋食ステーキを選びました。
ANAでも同区間でステーキを提供しているので、食べ比べを行いたいと思います。
まずはサーモンのマリネ。
そしてサラダ。残念ながらそこまでおいしそうな見た目ではないのですが、ドレッシングの力も借りて、完食します。
こうして一つ一つお皿に乗せてくれるのはありがたいサービスです。
そしてメインのステーキです。
大きさはそう大きくありませんが、見た目はなかなかインパクトあります。
南アフリカのテーブルマウンテンのような形状に、ちょっと笑ってしまいました。
しかしちょうどこういうステーキを食べたいと思ったところなので、大満足です。
ここで、KBBAがワインを変えますか?と提案してくれます。
早速赤ワインをいただきます。
AsianaにしてもKoreanにしてもそうだったのですが、まずは全種類テイスティング→一通りの説明をしてもらい→本命を注いでもらう という形をとっています。
ビジネスクラスにおいてワインを頼む客は少なくないはずなので、毎度このような接待を受けるとKBBAの負担はとんでもないなあと思います。
もう少しロングの路線で、JBBAに同じような提案をしたら、明らかにディマンドな要求としてみなされました。
付け合わせのポテトですが、事前に調理してある割にはとてもおいしく(劣化せず)いただけました。
後ろのほうにボロボロになって映っているパンですが、こちらも大変おいしかったです。
ただガーリックトーストがなかったのは残念ですね。
最後はフルーツとチーズの盛り合わせ。デザートワインとともにいただきます。
そうシャンパン1、赤2白2、デザート2でかなり搭載は多いのです。
もちろんフルボトルを座席まで持ってきて、目の前で注いでくれます。
この辺で日系とは大きく差がつくところでしょう。
こちらのブドウ、皮をむくにもきれいに向けず、そのまま食べるにも皮が気持ち悪く、どういう風に食べるのがスマートなのか、毎度悩みます。
食後は映画を見てまったり
外の月は満月でした。
水面の光の反射が何とも言えずきれいです。
ちょっと、フルフラットにしてようと思い操作すると、前回感じたこの座席の狭さがわかりました。
なんとこの座席、フルフラットになりません。
座面はオットマンまで移動しますが、背もたれが中途半端な角度で止まってしまいます。
この変な角度、どこかで体験したなあと思い回想していると、中国の寝台バスを思い浮かべました。
そう、ちょうどどれぐらいの角度なのです。
これはかなりのマイナスポイントです。
A380運用者としては比較的新しく導入した会社です。
インテリアはそこそこ選べたはずなのに、なぜこんなわけのわからない仕様になってしまったのか?
先に導入されたタイ国際航空などと比較しても、こういった落ち度はありません。
この中途半端な角度で、アメリカやEUに飛行するわけですから、正直有償で乗っている客はたまったものではありませんね。
シンガポール航空のA380のビジネスクラスは、その座席の仕組み上、好みが分かれますが私は非常に好きなタイプです。
映画も見終わり、うとうとしていると香港の素晴らしい夜景が広がります。
まさしく不夜城にふさわしい輝きですね。
私の住む田舎とは比べ物にならない程です。
雲が明るく照らされて、また映画のような表情も素敵です。
到着しました!
割と長い飛行時間でした。
こちらでアシアナ航空のA380-800搭乗記は終了です。
最後に
幸いにも、これまで様々なA380-800型機に登場する機会にめぐまれましたが、アシアナ航空の保有するA380-800の評価は「大量輸送に特化した、経済性重視機」というものになりました。
主観ですが、A380-800に対する期待というのは、世界最大級の旅客機で「さぞ豪華」というイメージを抱くことが多いと思います。
エアバス社もその空間を贅沢に使ったプレゼンを行っているので、まさか旅客まで大量に詰め込まれるとは思わないでしょう。
同様な感覚を抱いたのは
大韓航空や
エールフランス航空です。
これらの航空会社は、導入が比較的早かったので、内装が1世代前のものになっています。
当然両社とも、更新されたシートはA380搭載のものよりはるかに快適なものです。
一般的にA380-800で想像するのは、カタール航空のような豪華なイメージです。
ここまではいかなくとも、機内の余剰スペースをA380-800ならではの空間に仕上げることができなかったアシアナ航空には、疑問に思います。
A380-800の運用者としての(内装面)評価は、少し残念なものになりましたが、ミール類やサービスへの忠実度は、リーディングカンパニーとして強みを感じさせられる点も多くありました。